にちようよりのししゃ

年に一度の日。
この日はいつも雨が降る。
さらに道祖神に柄杓で水を掛けたりして。

ぎこちなくはじまったおこないも、暗黙のうちにいろいろ固まってゆくみたい。
あるものはなくなってあたらしいものがくっついたり。また来年もかわるんだろう。

今年から、儀式にやつめがくわわりました。
なんでやつめなんだっけ？という話をしたけど結局よくわかんなかった。

今時期はあちこちでハナミズキが満開。
ハナミズキって涙の形に穴があいてるんだよ、５回泣いて５回渇いたの。
とか話して歩いていたら、いっぽん、緑色の花弁の桜が満開のところがあった。
不思議で、かっこよかった。
ねぇ、これ、桜よねぇ、とふたりで眺めて考えたけれど、
結局ほんとうのことはわからなかった。来週いってももう散っているのだろうなあ。

あれもこれも聞いてほしくて、わたしは話しすぎたことを後悔。
聞く態度で、と決めてたのに。ばかばか。

途中入ったお店でアートスペースありますからみてってくださいーって覗いたら、
あらー、道祖神がたくさん。
これ、道の神様なのに道からはがしてきちゃってさみしい思いをしてないといいけどね、
とか水差すことを言っておく。柄杓のかわりにね。

歩きに歩き。
三区分。

もし来年も覚えていたらかりそめに通りすぎた場所をもう一度歩き直しましょう。
あのおいしいうなぎに舌鼓を打って、あの樹が桜かどうかをちゃんとたしかめて、わたしはあなたの話を聞きもらさないよう耳を傾けて、あとは迷った路地で偶然みつけた坂道の由来とか、そんなことをそんなことを次回はかりそめでなく、通りすぎることなく。


なんの約束もしないでさようならをした。
わたしはそういうのちょっと不安なのだけれど。

久々の沙汰は突然のように思えるけれど、節目正しくやってくる、
あの人はほんとうに風なのかもしれない。


あでゅー
あでゅあでゅ
世の中がまだ平和なままだったらばまた来年。


今週松は刹那な出会いと別れが多くってちょっぴりおセンチ！
意味を多くふくみすぎるとふっくら文章が遠くなるんだよ。
とーいとーいとんとん。